まず、最高値で売却するのは非常に難しく、私も皆さんも実現できないでしょうし、狙うつもりもありません。
サイクル天井は短期足(LTF)で急速に現れることがほとんどです。長期足(HTF)で確認できるまで、明確な兆候はほぼ分かりません。
LTF中心のデイトレーダーは天井を捉える場合もありますが、彼らはこれまで何度も「天井」を宣言し続けてきたため、実際にはそれほど意味を持ちません。広い市場環境まで目が向いていないからです。
私は市場の学徒であり今も学び続けています。市場サイクルの経験がまだ十分ではないので、ここでは率直な考察と観察を共有しています。
最終的な判断はご自身で行ってください。私が特別な情報を持っているわけではなく、新しいデータを受けて頻繁に考えを変えています。
パターン認識による根拠:
過去チャートを見ると否定できないパターンがあります。2013年12月、2017年12月、2021年11月という具合に、4年サイクルは一貫しており、市場パターンは本質的な変化が起こるまで存続しやすいものです。
このパターンが継続する可能性の理由:
今サイクルは決して早い段階ではなく、BTCはすでに大きく上昇しています。このパターン通りなら、ピーク時期にかなり近づいている可能性があります。
ファンダメンタルズの変化による主張:
私の問いはシンプルです。機関主導のサイクルが、過去2回の個人主導サイクルと本当に同じ展開となるのでしょうか。
市場サイクルの存在は概ね信じていますが、いわゆる「スーパーサイクル」論は述べません。ただし、他要因により周期が短縮・延長することは十分あり得ます。
今回が本当に異なる可能性の根拠
FRB議長交代時の歴史的パターン:過去の交代局面は示唆に富みます。
一貫するパターン:どちらも、指名発表でラリーが発生し移行期まで続く一方、新議長の着任前後でS&P500は調整しています。
イエレン氏引き継ぎ時は2014年1~2月にSPXが6%下落、パウエル氏の場合は2018年2月に12%の調整。つまり2025年末にトランプ氏が指名発表すれば強気相場が移行期まで続き、2026年5~6月の引き継ぎタイミングにボラティリティが高まってサイクル天井となる可能性が高いです。
ステーブルコイン時価総額は「ドライパウダー」指標として拡大基調が続く
ETF、DAT、年金基金など、BTC需要の多様化が進む
DATレバレッジリスク:最大の弱気要因はDAT企業が予想以上のペースでポジションを解消することです。大口売りが買い手を圧倒し、市場構造を変える懸念があります。単に買い需要が消失(mNAVが1へ)するだけでなく、強制売却による「急落」を招く場合もあります。
主要DATの買い需要減少は非常に重要です。すでに多くの憶測があり、Strategyや主要ETH DAT企業のmNAVが大きく減少しています。私もこのリスクを重視していますし、皆さんも注視する価値があります。
マクロリスク:インフレ再上昇が最大の懸念ですが、現時点では兆候は見当たりません。暗号資産はマクロ動向と強く連動しており、今はゴルディロックス状態が続いています。
熱狂はまだ始まっていない:
「不安の壁」をまだ突破できておらず、5%下落の度に天井論が叫ばれる(18か月継続)
さらなる上昇への一体感や継続的な熱狂は見られない
もし今年後半に暗号資産が株式を大幅に上回る場合、典型的な急騰シグナルとなり、2026年まで続く事業サイクルの前に暗号資産市場が先に天井を付ける可能性があります。
注目すべき実践的指標:ステーブルコイン時価総額の成長
伝統金融(TradFi)ではM2マネーサプライ増加が資産バブルの前兆となりやすいですが、暗号資産ではステーブルコイン時価総額がその役割を担い、暗号資産エコシステム内のUSD流通量の指標となります。
主要なサイクル天井は、ステーブルコイン供給が3~6か月前に停滞すると発生しやすい傾向があります。ステーブルコイン供給が増加している限り、市場にはまだ燃料が残っている可能性が高いです。
現時点で選ぶなら、現状に基づき2026年まで大きなサイクル天井は来ないと見ています(この意見は容易に変え得ます)。
4年サイクルの実例は3回のみであり、機関投資家参加が市場構造に根本的変化をもたらしています。FRB議長交代タイミングだけでも2025年まで好環境が続く可能性が高く、特に暗号資産とマクロの連動が強まっている今サイクルにおいて重要視しています。
また今サイクルでは、4年サイクルの「ミーム」認知がマーケット参加者の間で浸透しており、従来とは違う展開も考えられます。群衆が正しかった試しはほぼありません。
全員が4年サイクルパターンで売却し、同時に市場から撤退する未来が本当に来るでしょうか?
とはいえ、4年サイクルの一貫性は極めて高く、市場パターンは壊れるまで継続するものです。群衆の認知が自己成就的予言となり、サイクルを終わらせる可能性も否定できません。
BTCドミナンス(BTC.D)が下がる中、過熱したアルトコインは利確しますが、BTCについては2026年に新高値を期待して保有しています。アルトコインはサイクルに関係なく、いつでも天井を付ける可能性がある点も意識してください。
4年サイクルパターンは2025年天井説の最も強い根拠ですが、機関主導の市場構造変化・FRB交代ダイナミクス・熱狂の欠如などにより、今サイクルが2026年まで延長する可能性も十分考えられます。
今後数か月で状況が変わることもあり得るので、今から強い確信を持つのは避けるべきです。
いずれにせよ、最高値で売ることはできないと受け入れ、計画的な出口戦略を持ちましょう。
自分が安心して眠れる投資配分こそが理想です。十分な利益を得た上で「早く売りすぎた」と感じても問題ありません。
皆さんの様々な意見を歓迎しています。この考察は私自身の意思決定支援と、公開で学ぶためのものです。